ローラ殺人事件

Amazon Prime の配信でフィルム・ノアールとよばれる作品とその周辺を続けて観る。

三つ数えろ」観るのは二度目。依頼人の娘姉妹の妹がなんらかの精神障害をかかえている。この娘の奇行につけこみ恐喝しようとしていた輩がうごめき始めたのを察知した父である依頼人がマーロウに彼らを鎮めることを依頼することで防波線を張るところから始まる。初対面の妹のふるまいをマーロウが不快に思っているように見えるが、彼が彼女に社会的な責任能力がないことを、その家族同様見抜いている。

登場人物があらわれては殺され、その動機も手掛かりも明らかにされない。ハードボイルドで推理どころか登場人物の誰かに感情移入することも難しい。命を賭して彼女の命を守ろうとする役で、どの映画にも出てくるエリシャ・クック・Jrがここでも存在感を示す。

「キャット・ピープル」

「そして誰もいなくなった」

ガラスの鍵」 ハメット原作 ヴェロニカ・レイク

拳銃貸します」 グレアム・グリーン原作 二度も歌いながら手品をするヴェロニカ・レイク。映画の中で拳銃に打たれて死ぬシーンを限りなく観てきたが、これほどうまく野垂れ死ぬ演技ができる俳優はほかに例がないと思ったレアード・クリーガーは短命が悔やまれる。雇われガンマンはシェーンのアラン・ラッド。どうやらヴェロニカ・レイクの恋人役のロバート・プレストンが助演のようだが、凝ったシーンがたくさんある割には人物が立っていないように感じた。冒頭の車の外から車に乗りそのまま発車するスクリーンプロセスは意表をついていてよかった。クラブに登場する猿のショット。窓から部屋に入ってきた子猫がミルクを飲むまでの編集もよい。ヴェロニカ・レイクとロバート・プレストンの射的のシーンもよい。ロバート・プレストンが恋人と雇われガンマンを追い詰めた工場内で前進するシーンがあるが、ここも歩いている人間の背景にスクリーンプロセスが使用され、キューブリックの映画のよう。

ローラ殺人事件」 殺人事件を捜査する刑事に容疑者がぞろぞろついてまわるのが面白い。はて、この婚約者ってヴィンセント・プライス?と停止して検索、はたしてそうである。またこのとき検索結果にツイン・ピークスというキーワードが出てくる。あー、なるほどローラだし。

深夜の告白」 監督はビリー・ワイルダー、脚本はレイモンド・チャンドラー。主人公のフレッド・マクマレイがディクタフォンなるもので罪を告白する形で映画は進行するのだが、犯罪者というより探偵のような語り。小説のフィリップ・マーロウは背が高く二枚目らしいから彼が適役だったかもしれないなとおもう。チャンドラーは冒頭カメオ出演している。敏腕調査員を演じるエドワード・G・ロビンソンの演技は特筆。

ブロンドの殺人者」 フィリップ・マーロウの「さらば愛しき女よ」の映画化。監督は「ケイン号の反乱」のエドワード・ドミトリク。店舗が非常に良い。鈍感で危険で執着心が強いチンピラ、ムース・マロイ役のマイク・マズルキがよい。彼が196cmも身長があるため、ディック・パウエルが小男に見えるが180cmあるようでボギーより0.7cm高い。ディック・パウエルは映画でもラジオでもはじめてマーロウを演じているとのこと。ディック・パウエルショウというテレビ番組のホストをつとめていて気になる。

ミステリー・ストリート」 警部補はスタートレックでカーンを演じたリカルド・モンタルバン。きびきびとして好感度の高い演技。被害者の下宿の大家はエルサ・ランチェスターの食わせ物ぶりも素晴らしい。彼女はフランケンシュタインの花嫁。ケープコッドで殺人があり、Dunes というレストランが出てくる。ロケーションは美しい。「大脱走」、「荒野の7人」のジョン・スタージェスが監督、ジョン・アルトンが撮影を担当した。アクションつなぎがどれも小気味いい。

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